地球は平らな紙ではない
メルカトル図上でロンドンとニューヨークを定規で結ぶと、直行するように見えます。しかし直線であることは図の性質です。球面の最短経路は、地球の中心を通る平面と球面との交線である大圏に沿います。対蹠点でない二点では、短い方の弧を選びます。
実験では二つの経路をメルカトルとイコール・アースに表示します。都市と計算距離は共通です。画面上の曲線をピクセルで測っても、実際のモデル距離を直接比較できません。
方位を保つという別の目的
航程線はすべての経線と同じ角度で交わり、球面モデル上で一定のコンパス方位を保ちます。メルカトルはこの線を直線に描きます。一方、大圏に沿う経路では通常、進む方位が変化します。
赤道上や経線に沿う場合など、両者が一致する特別な例もあります。始点と終点が同じなら両距離はゼロです。正反対の対蹠点なら、同じ最短距離を持つ大圏弧が複数あります。
二つの組合せで試す
ロンドンとニューヨークを選びます。青が短い大圏弧、オレンジの破線が一定方位の航程線です。都市を入れ替えても距離は変わりません。東京とニューヨークでは、高緯度へ向かう弧がよく見えます。
キトとシンガポールは赤道付近にあり、両経路の相対的な距離差は小さくなります。曲がり方だけでなく数値を見てください。正積図も、あらゆる距離を保つ図法ではありません。
小さな地図実験室
面積を動かしてみる。
各図の中でふたつの領域を比較してください。球面上では同じ面積です。
計算の前提
空港ではなく都市中心付近の座標を使います。D3で求める大圏の中心角に半径6,371.0088 kmを掛けます。航程線は緯度差とメルカトルの対数的な緯度座標から計算し、日付変更線をまたぐ場合は短い経度差を選びます。
描画用の中間点と数値計算は別です。追加距離は二つの幾何モデルの差であり、画面の長さではありません。
実際の飛行計画との違い
地球は完全な球より回転楕円体に近く、楕円体の測地線はこの値と異なり得ます。実験は風、高度、航空路、空域制限、運航上の条件を含みません。
したがって、実際に飛ぶルートや特定の燃料節約量は分かりません。ここで検証するのは、定義した二つの球面経路が図法によってどう見えるかです。

